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ぷるんぷるるん

女の子に気持ち良くいじめられるM男向け官能小説公開中。

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8.スカートの裏地

 ファーストキスから数日が経った、ある日の放課後だ。
 いつもの様に茜に声を掛けて、俺達は揃って校舎を後にした。
 しばらく帰路を辿ってから茜が言った。
 
「……郡山くん、今日はやけに無口だね?」

 俺が無駄口を叩かないのには訳があった。
 今日こそデートに誘おう、と心に決めていたからだ。
 キスをした日から、毎日のように誘おうとは思っているのだが、俺はそれを言い出せずにいた。
 ペニスは出せても、真面目な方法で好意を示すのは恥ずかしかった。
 
 そうは言っても、二人で遊びに出掛けることに対する憧れもあるし、先日の「初めてのキスが精液の味だった事件」への贖罪も含めて、俺はデートに誘わなくてはならない。
 今日こそは、と意気込むあまり、俺は無口になっていたのだ。
 
 俺は、茜からの問い掛けに対して、今の心境を正直に明かし、そのままデートに誘おうと口を開く。
 開いたのだが、
 
「で……ええーと……そ、そう言えば、最近呪いの発作があまり起きないな」

 中途半端にデートと言い掛けて、結局は別の話題を出してしまった。

「うん。……これなら少しの遠出ぐらいは出来るかもね」

「えっ? お、おう……」

 ひょっとして、茜は俺がデートに誘おうとしている事に気が付いているのだろうか。
 陰部ばかり出していないで、勇気を出せ、俺!
 自分をそう鼓舞して、声を上げた。

「あ、茜!」

「何?」

「俺とデートしてくれ!」

「いいよ」

 ……拍子抜けするほどあっさりとOKをもらえた。
 ぽかん、としている俺に茜は言う。

「今週末、空いてるから。その日で良い?」

「おう……。それは構わないんだけど……。茜?」

 含みのある呼び掛けに対して、茜はさっ、と顔を背けた。
 それから消え入りそうな声で言う。

「本当の事を言うとね、空けたの」

「え? じゃあ……やっぱり、茜は俺が……その、誘うって気付いていたのか?」

「とっくに。勘違いだったら、恥ずかしいから、自分からは言わなかった」

 茜は照れているのか、俺の視線から一生懸命に顔を逸らしている。
 デートに誘うことが出来た達成感。
 それから、茜が誘われるのを待っていたことに対する喜び。
 二つが合わさり、俺は舞い上がっていた。
 その面には、気持ち悪い程にふやけた笑みが浮かんでいただろう。
 目を背けている茜はそれに気付かぬまま「やっと誘ってくれた」と呟いた。続けて「嬉しい」とも。
 もはや我慢が出来なかった。
 俺は感極まった余り、茜に抱き付いていた。

「きゃっ、こ、郡山くん……?」

 茜は驚き、戸惑っているが、俺は彼女の身体の柔らかな抱き心地と、髪から漂う良い匂いに夢中で、離す気などはなかった。
 茜はしばし、俺の腕の中できょろきょろと、落ち着きなく視線を泳がせていた。
 ややして周囲に人影がないことを認めて、俺の背にゆっくりと手を回した。
 下校の道すがらに、熱い抱擁を交わす。
 気付けば俺は、勃起していた。
 茜が胸に顔を押し当てたまま、くぐもった声を上げた。
 
「当たってる!」

「す、すまん……」

 さすがに離れるべきだと思い、茜の身体から手を離すも、彼女に強く抱き締められてしまう。
 どうしたのだろうか、と困惑する俺に茜が言った。
 
「……今、顔が真っ赤になってるはずだから。見られたくないの」

 俺は心の中で叫んだ。
 むほおぉっ!
 彼女の可愛らしさに、俺は自分の中で何かが大きく弾け飛んでいくのを認めた。

「茜っ! 茜っ! 茜、好きだ!」

 名前を連呼しながら、俺はズボンのジッパーを下ろし、そこからペニスを引っ張り出した。
 ここが野外である事など、もはや頭になかった。
 茜は人に見られては不味いと思ったのか、両手を使って男根をスカートで包んだ。
 裏地のツルツルとした感触が、ペニスを優しく撫でた。
 甘い痺れがそこに走る。
 堪らない心地良さだった。
 俺は更なる快感を求めてしまう。
 その衝動にせっつかれて、腰が勝手に動き出していた。
 
「こっ、郡山くん!? なにを!?」

「あかっ、茜っ! こ、これっ、やばいっ、良い、気持ち良いっ!」

 茜は、ペニスが露にならない様にと、スカート越しにそれを強く握る。
 その手の感触と心地良く滑る裏地が組み合わさり、凶悪なほどの快感を生み出していた。
 おまけに、突然痴態に耽り始めた俺に焦ったのか、茜の体温が一気に上がったようだ。
 身体から仄かに漂っていた香りが、濃くなったように感じる。
 肺一杯に茜の匂いを吸い込みながら、俺は理性を失ったままで、腰を振り続けた。
 すぐに限界が近付いてくる。
 ツルツルとしたスカートの裏地とペニスとの摩擦は、俺を非常に気持ち良くしていた。
 暴れるように脈打つ男根を握る手に、茜はぎゅ、と力を込めた。
 一層強くなった刺激に、俺は耐えられなかった。
 腰から込み上げる絶頂の悦びが脳まで駆け抜けていく。
 
「でっ、出る! 出る出る! ……イクッ! 茜っ!」

 びゅくっ、ぶびゅるるっ!
 はち切れんばかりに怒張したペニスが、スカートの中で精液を吐き出していた。
 茜は俺の顔を見上げて、叱るように言う。

「外なのに」

 射精を終えて、理性を取り戻した俺は、素直に謝罪した。

「うっ……す、すまん……」

 まだ快感の余韻が残る、勃起したままの男根を無理やりパンツへと押し込む。
 冷静さを取り戻した俺は誰かに見られていたのではないか、と不安になり辺りを見渡した。幸い、人の気配はなかった。
 見てみぬ振りをして足早に通り過ぎていった可能性もあるが。
 いくら茜が可愛いからと言っても、これはやり過ぎだった。
 俺が自省の念に駆られている中、彼女が言う。

「スカート汚れちゃった」

「すまん……」

 謝るしかなかった。
 茜は頬を膨らませて俺を睨んでいたが、急に何かを思いついたかの様に俺の手を取った。
 戸惑いの声を上げるも「良いから」とだけ言われ、手を引かれるまま公園へとやってきた。
 公園を囲む常緑樹の陰に入って、茜が言う。

「悪いと思ってるのなら、綺麗にしてもらうから。……そこに跪いて」

 その声色が強気なものに変わっていた。
 怒りとは別のものを感じて、俺は期待に胸を膨らませ始めた。



9.興奮する美少女


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7.ザーメン味のファーストキス

「手はぴったり横に着けて、気をつけの姿勢ね」

 ベッドの端に腰掛けている茜の前で、恥部を丸出しにしたまま言われた通りの体勢を取る。
 情けないことに、たったそれだけのことで、俺は息が荒くなるような興奮を覚えていた。
 茜に命じられて、勃起したペニスを露出したまま直立不動する。
 そのことに倒錯的な悦びを見出してしまっていた。
 茜が俺の顔を上目遣いに見やってから、こう告げた。

「じゃあ……いくよ? 動いちゃ駄目だからね」
 
 彼女が手を振りかぶる。
 何をするつもりなのだろうか。
 不安と興奮にドキドキと胸を鳴らす俺のペニスに、平手打ちが放たれた。
 乾いた音が響き、俺はその衝撃に喘ぎを漏らした。
 大きく揺れた男根に、痺れる様なビンタの余韻が走る。
 それは、痛み――とは言い切れなかった。
 萎えるどころかますます膨らみ、淫猥に脈打つペニスを見つめて、茜が問う。

「痛かった?」

「い、いや……分からない……」

「分からない?」

「気持ち良い……のかも知れない」

「ボールが当たったりすると、凄く痛いって話、聞いた事があるけど」

「それは玉の方だよ」

 俺が言うと、茜は「こっち?」と首を傾げながら睾丸を握った。
 鈍い痛みが生じて、俺は妙な声を上げた。
 茜が睾丸を手の中で転がしつつ、言う。
 
「そっか。こっちが痛いんだ」

 茜の手には、それほど力が入っていなかった。
 そうは言っても、一切痛みが無い訳ではない。
 ほのかな気持ち良さもあるが、俺は顔を歪めていた。

「やめて欲しい?」

 そう訊ねながら、茜は上目遣いで俺の顔を見つめている。
 まるで俺を試しているかの様な雰囲気だ。搾り出すような声音で答える。
 
「い、いや……やめて欲しくない……」

「どうして? 痛いんだよね? それに、急に私が思いっきり握り潰すかもしれないよ」

「あ……茜……っ」

 ペニスがぴくり、と跳ねた。
 亀頭の先端には、我慢汁の雫が玉状に滲んでいた。
 茜はそれが発情の証だ、と分かっているのだろう。
 散々俺の痴態を見てきたのだ。
 如何に生娘と言えど、学ばぬ訳がなかった。
 茜は俺を見つめる大きな瞳を細めて言う。

「どうしたの? ひょっとして、痛い事されて、潰すかもって脅されて、興奮したの?」

「あ……うっ……そう、かも……っ」

「変態だね、郡山くん」

 そう罵られた後に、俺は男根に響く衝撃を認めた。
 再び平手打ちをされていた。
 茜の澄んだ声で言葉責めを食らい、俺は頭がクラクラするような興奮を覚えていた。
 被虐の熱に浮かされるまま、震える声で乞う。

「も、もっと、頼む……」

 茜がくすっ、と笑みを零した。
 俺が興奮に背筋を震わせている中、右から、左から、次々とビンタが飛んでくる。
 ぱちん、ぺちん、と音が響く。
 それに合わせてペニスが左右に揺さぶられる。
 俺の男根は、茜を前にする馬鹿になってしまうようだ。
 痛みを感じこそすれど、快感を覚えるはずもない様な行為を受けている。それにも関わらず、気持ち良くなってしまう。
 はち切れそうな肉棒からは、我慢汁が飛び散り、俺のズボンや茜の手を汚していった。
 込み上げるジンジンとした激しい疼きは、俺に絶頂の予感を与えた。

「あっ、茜っ、こ、これ以上は……!」

「出ちゃうの?」

 俺は黙って頷いた。
 散々変態的な行為を繰り返して来た癖に、急にビンタで射精させられるのが恥ずかしくなったのだ。
 茜は手を止めると、薄っすらと赤みを帯びた顔を上げて、こう言った。

「お仕置きに耐えた郡山くんには、ご褒美をあげる」

 彼女はそう告げるなり、俺の睾丸を握った。
 最初よりもずっと柔らかに、茜はそれを両手で包み込んだ。
 急にそこへの刺激を受けた事で、俺は妙に甲高い声を出してしまう。
 茜に少し笑われてしまった。
 
「ふふ。……これなら、どんな声が出ちゃう?」

 俺は首を傾げた。
 これならとは、一体何を指してのことか。
 答えは、とてつもなく衝撃的なものだった。
 屈んだ茜が俺の股間に顔を寄せる。
 肉棒に手を添えて、亀頭にそっと唇を押し当てた。
 その柔らかな感触に、俺は声も出せずに呆然とした。

 ぱくり、と茜が亀頭を口に含んだ。
 温かく柔らかな感触がペニスの先端を包み込んだ。
 込み上げる快感に俺は身震いしながら思う。
 これがフェラチオか!
 茜は、出来るだけペニスを根本まで咥えた方が良いと思っているのか、慎重にそれを深く飲み込んでいく。
 柔らかく湿った口腔に撫でられる男根が、蕩けていく。
 再び睾丸を握り、優しく揉みながら、茜は肉棒を限界まで頬張った。
 流石に根元まで全て、とはいかなかったらしい。
 その少し手前の辺りに、彼女の唇がある。
 茜は俺に上目遣いの視線を向けて、くぐもった声を上げる。
 何かを問うような調子だった。
 確かなところは分からないが、俺は答えた。

「あか、ね、の口……うっ……きっ、気持ち良い……!」

 それに満足したのか、茜は目を細めた。
 ゆっくりとペニスを口腔で扱き始める。

「くっ! う! くうう……ああっ……」

 最初に命じられた気をつけの姿勢をとったままで、口淫を受ける。
 それは奉仕されている、と言うよりも、圧倒的下の立場から、恭しく褒美を授かっているような心地だった。
 視線を下腹部へ向ける。
 茜が黒く艶やかな、さらさらとした髪を揺らして、ペニスをしゃぶっている。
 肉体的快感に加えて、茜が男根を口にしている姿に、精神的な悦びが込み上げてくる。
 せっかくのフェラチオをもっと味わわなければ損だ。
 そう思うものの、抗おうとする程に興奮と快感は膨れ上がっていった。
 程なくして、俺は睾丸がせり上がるのを認めた。
 熱いものが今か今かと解放の時を待っている。
 俺は射精がすぐそこまで迫っていることに対して、切羽詰った声音を上げる。
 
「くっ、くぅぅ……茜……っ! で、出る……!」

 慌ててペニスを引き抜こうとするものの、茜は射精をどう受け止めたら良いのか分からなかったようで、口を離そうとしない。
 男根が一つ大きく脈を打つ。精液が鈴口から噴き出していた。
 その感触に対して、茜は咄嗟に零してはいけないと思ったのか、より深くペニスを咥え込んだ。
 柔らかな口腔に包まれた俺の肉棒は、脈打ちながら、ニ、三度に分けて全ての精液を吐き出した。
 天にも昇るような心地に、俺は蕩けた顔をしていたが、茜の苦しげな呻き声に慌ててペニスを引き抜いた。
 
「す、すまない――んむぐっ!?」

 茜が俺の両頬に手を添え、強引に口付けをしていた。
 あまりに唐突なそれを、俺は回避することが出来なかった。
 キスとは言え、そこにはたっぷりと精液を含まれているのだ。
 舌先が強引に唇を押し広げ、精液が流し込まれる。
 しょっぱい上に粘り気のある感触は、最低だった。

「んっ、んんん!?」
 
 逃げ出したいような思いに駆られるも、茜との口付け自体は至極の気持ち良さで、結局全てを口移しされてしまった。
 茜が顔を離した瞬間、俺はベッド脇に置かれたティッシュ箱から一枚引き抜き、そこへ口の中身を吐き出した。
 味も残り香も酷い。
 顔をしかめている俺に、茜はどこか恐々と問い掛ける。
 
「……怒った?」

「いや……」
 
 そもそも、自分で出したものだ。
 この不味さを茜に味わわせたのだから、怒って良いのは彼女だ。

「俺の方こそ、ごめん……」

「私、初めてだった」

 それはどちらを指しているのか。フェラチオか、キスか。
 とても気になった。
 出来ればキスだと良い。俺のような相手でなければ、キスより先にフェラチオをするなんてことは無いだろう。
 俺は願望を含めて訊ねた。キスか、と。
 茜の答えは「どっちも」だった。
 
「……郡山くんは?」

「俺だってどっちも初めてだ」

 茜が頬を染め、目を逸らした。
 ……精液に気を取られていたが、俺達はキスをしたのか。
 それも、茜のファーストキスを奪ったのか。
 そう考えると、居ても立ってもいられなくなった。
 
「あ、茜! もう一回キスしようっ!」

 押し倒さん勢いでキスを迫るも、呆気なく押し返された。
 
「今はもうしない。今度はちゃんとした味が良い」

 俺は首を捻った。ちゃんとした味?
 確かに、青春の甘酸っぱいようなファーストキスではなかった。

「ザーメン味のファーストキス……」

 言葉にすると、最低な響きだった。
 
「口をゆすいでくる」

 茜はムッとした声音で言って、ベッドを降りた。
 キスの一件に関してはともかくとして、呪いは鎮まったらしい。
 その事に安堵しつつも、慌てて後を追う。
 保健室を出る直前に、陰部を出したままである事に気付き、パンツに押し戻した。
 廊下に出て、茜の下へと小走りで向かう。
  
「すまん。つい……」

「本当の事だけどね。でも、私も女の子だから、少しは夢だって見るの」

 俺は重ねて詫びつつ、そもそも、と口にした。

「どうしてあんなことを?」

「急にキスしたくなったの。……それと、私があんな目に合ってるのに郡山くんだけ気持ち良いなんて、お仕置きにならないもの」

「そ、そうか……悪かった……」

 一見無表情にも見えるほど、僅かに怒った顔をしている茜の横を歩きながら、俺は、今度デートにでも誘ってみようかな。
 などと、柄にも無い事を考えるのだった。



8.スカートの裏地


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6.背徳の悦び

 困ったような表情を浮かべる樫田に、弥生は静かに語り始めた。
 指導室における貝塚とのやり取りとそこで、彼女が感じたこと。
 それらを丁寧に、かつ感情的にならないように、説明した。
 流石に開けっ広げに嗜虐的な性欲があったとは言えずに、嫉妬、と置き換えたものの、概ねを正直に告げてから「無理やりあんなことをして、ごめんなさい」と謝罪で締めた。
 樫田は照れて顔を赤くしながら答えた。

「だ、大丈夫。謝らないでよ、弥生ちゃん」

 樫田が貝塚の手で責められ、射精する姿を思い、嫉妬したと言った。
 事が始まる前には、口付けもされた。
 これらを考えると、弥生が、自分に好意を抱いていない、とは思えなかった。
 再教育クラスへ入ってからの仕打ちで、自尊心を失いつつあった樫田でさえも、それが自惚れでは無い確信があった。
 樫田の鼓動はバクバクと高鳴っていた。
 弥生から好意を向けられていると知るなり、樫田の中にあった彼女への親しみは恋慕の情へと形を変えていた。
 樫田は胸の高鳴りにせっつかれるようにして、弥生の肩を掴んだ。

「やっ……弥生ちゃん!」

 小さく弥生の身が跳ねた。
 彼女は顔を赤くして、しきりに視線を泳がせている。
 珍しく樫田の方が落ち着いているように見えた。
 もっともそれは、見た目ばかりで、彼の心臓は今にも口から飛び出しそうになっている。
 ややあってから、弥生は覚悟を決めるように目を閉じた。
 樫田もそれに習って瞼を落とす。それからゆっくりと顔を寄せる。
 視覚を遮っている分、嗅覚が鋭くなっているのか、シャンプーの香りが鼻腔をやけにくすぐった。
 ドキドキと胸を高鳴らせる樫田の唇に、柔らかな物が触れたのと、弥生が声を上げたのは同時だった。

「待って!」

 樫田が目を開ける。口先に触れていたのは、彼女の指だった。
 弥生は真っ赤な顔で落ち着きなく、あちこちへ視線を向けながら言う。

「ぜ……全部終わってからにしようよ……」

「……全部?」

「そ、そう。ちゃんと試験で良い点とって、渉が劣等生なんかじゃないって証明して、それから……それから……デートとか、しようよ」

 言葉の最後は、ほとんど聞き取れないほどの声量だった。
 樫田は少しの落胆と大きな安堵を同時に感じていた。
 キスを拒まれたことには、少し落ち込むが、その理由が嫌われているのではなく、前向きなものだと分かり、安心した。
 確かに彼女の言い分は理に適っている。
 仮に交際するとなれば、自分の恋人が、他の異性から惨めに躾を受ける姿など、見たくはないだろう。
 樫田はそっと肩から手を離して、分かった、と頷いた。

「協力してくれてる弥生ちゃんの為に、頑張るよ」

 そう告げた彼の顔つきは、再教育クラスへ入れられる前よりもずっと逞しいものになっていた。
 樫田の宣言に、弥生は頷き返してから、赤いままの顔で俯いた。
 ふと、彼女は思う。
 キスされそうになっただけで、こうも恥ずかしくなるのに、先の自分は一体どうしてしまっていたのか、と。
 妙な力に操られていたかのような不気味さがあった。
 すぐにそんな馬鹿なことはない、と思い直すも、不安は拭い切れなかった。
 樫田にそれを伝えるべきか否かを迷って、弥生は彼の顔をちらり、と見た。
 晴れやかな表情をしている。
 今の彼には余計なことを言わない方が良いだろう。
 弥生は不安を心の底へと押し込めてしまうことにした。
 それから、意外な男らしさを見せた樫田の顔をもう一度見やり、顔が熱くなるのを認めた。



 そんな一幕を経て、二人の関係はより良好になっていった。
 樫田は弥生の期待に応えようと、これまで以上にはりきった。
 弥生はそんな彼を目一杯支えていた。
 一致団結する姿は、仲間の様であったが、根底にあるのは確かな恋愛感情だった。
 それを原動力に、樫田は着々と力を付けていく。
 端からこうであったのなら、如何にペニスが云々と言っても、再教育と言う処置を施されることはなかっただろう。
 順風満帆な日々であったが、そこへ妖艶な女教師は再び陰りをもたらさんとしていた。



 二度目(弥生の一件も含めれば三度目)ともなれば、樫田も警戒せざるを得なかった。
 放課後に指導室へと呼び出された彼は、固い表情をしていた。
 相変らず不思議な甘い香りに満たされる中で、貝塚は妖しげな笑みを浮かべている。

「順調そうね」

 はい、と答えつつ樫田は彼女のペースに飲まれぬように気を引き締めた。

「ふふっ、そう怖い顔をしなくても良いのよ」

 笑みを浮かべたまま、貝塚がゆらり、と立ち上がる。
 ブラウスに押し込まれた豊満な胸の膨らみを揺らして、樫田へと近付いてくる。
 単に容姿や雰囲気が妖艶であるだけではなく、気圧されるような何かが、今の貝塚にはあった。
 淫らさを具現化したような口元が、妖しく言葉を紡ぐ。

「もうまどろっこしい事は必要ないもの」

 樫田は貝塚が何を言っているのか分からなかった。
 困惑しつつ、後ずさりをする。
 ゆっくりと向かってくる彼女に対して、樫田は恐怖と劣情の両方を抱いていた。
 引きつった顔の彼に、貝塚はゆったりとした美声を上げる。

「知ってるわよ。随分仲良くなったみたいだけど、おちんちんは可愛がって貰っていないのでしょう?」

 樫田は生唾を飲み、更に後へ下がっていく。
 程なくして出入り口の扉に背中がぶつかった。
 くすくす、と笑いながら貝塚は迫ってくる。
 半ば本能的に彼女から逃れようと、樫田は指導室のドアに手を掛けた。
 それはいくら力を込めても動かなかった。

「ど、どうして……!?」

「これからのことを菅野さんが知ったら、妬くわね、きっと」

 妖しげな囁き声が耳元で鳴ったことに、樫田は跳び上がった。
 慌てて振り返ると、端整な顔立ちはすぐ間近にあった。
 ドアへ背を押し付ける。これ以上の逃げ場はなかった。

「か……か、貝塚……先生……?」

 樫田は声ばかりでなく、全身を震わせていた。
 姿形に差異はなくとも、別の何かが目の前にある。
 そう思わずにはいられなかった。
 恐怖と劣情に苛まれる樫田の身を貝塚は抱きすくめた。

「あ、あっ……」

 呆けたように声を上げながら、樫田は脳裏に弥生の姿を過ぎらせていた。
 ここで劣情に屈することは彼女を裏切ることになる。
 それだけは嫌だ、と貝塚の身を押し返そうとするも、身体に力が入らず、腕は言うことを全く聞かなかった。
 危なげな色香に包まれながらも、抗う意思を示す彼に対して、貝塚は舌なめずりをした。

「残念ね、逃げられないわよ」

 そう告げるなり、樫田の唇を奪った。
 ここでも彼は弥生のことを思い出していた。
 突然キスされたこと。照れて真っ赤になった彼女にそれを拒まれたもののデートの約束をしたこと。
 美しい思い出に対して、現実は非情だった。
 彼の身体はまるで他人のものになっているかのように動かず、押し入ってくる舌を拒むことが出来ない。
 ぬるり、と口腔を舐められる。
 心で拒んでいても、身体は反応を示してしまう。
 貪るような貝塚のキスに、樫田の口内は甘く痺れていく。
 下半身ではペニスが上を向き、ジンジンと疼く。
 樫田がどれだけ嫌だ、と叫んでも、それは音にはならなかった。
 扇情的に唾液の音を響かせて、貝塚は深くまで彼の口腔を蹂躙していく。
 同時に、制服を肌蹴させて胸に手を這わす。
 すでに勃起している乳首は呆気なく、その指に囚われて快楽を刻み込まれる。
 しなやかな指に乳頭を撫で転がされると、樫田の身は大きく震えた。
 胸の突起は、これまでになく敏感になっていた。
 貝塚の指がそこを撫でる度に、樫田は痙攣してしまう。
 まるで単純な仕掛けの玩具にでもなってしまったかのようだ。
 ねっとりと続くキスによって遮られ、喘ぎを上げることすら出来ない。
 樫田は、くぐもった呻き声を上げながら、ひたすらに身体をビクビクと震わせるばかりだ。
 強制的に味わわされる快楽は、徐々に彼の思考を白く染め上げていく。
 抗う気力を削ぐように、貝塚は口と乳首を責め立てた。
 
 ツンと勃起した乳首を軽く引っ掻いたのを最後にして、貝塚はようやく樫田の身を解放した。
 その頃にはすでに、彼の思考はほとんど回っていなかった。
 脱力するように、その場にへたり込む。

「はあ……はあ……」

 荒い呼吸を繰り返す彼の股間は、しっかりと膨らんでいた。
 そこへ貝塚がストッキングに包まれた脚を伸ばす。
 パンプスに覆われたつま先がズボン越しにペニスを捉えた。
 軽く踏み躙りながら、妖艶な眼差しで樫田を見下ろして言う。

「ふふっ……。すっかり蕩けてるわね。菅野さんのことはもう良いの?」

 弥生の名を出されたことで、樫田はハッと我に返った。
 相変らず身体はほとんど言うことを聞かないが、何とか首を小さく横に振ることは出来た。
 樫田の反応に、貝塚は笑みを零した。

「それで良いのよ。大丈夫、菅野さんに告げ口なんてしないから。貴方は裏切る気持ち良さをしっかり覚えて、射精してしまえば良いのよ」

 ペニスを踏み付ける足に力が込められる。
 それは苦痛を与える為ではなく、絶頂へ誘う為なのだ、と樫田にも分かった。
 込み上げる熱いものを必死に押さえ込もうとしながら樫田が声を上げる。

「ど、どうして……こんな……」

「貴方が堕ちていくのを愉しみに待っている子がいるのよ」

 誰を指しての言葉なのか、樫田には見当もつかなかった。
 すぐに、そのことに考えを巡らせるどころではなくなった。
 貝塚のつま先が男根を擦り始めた。
 着衣越しにではあるものの、妖しげな空気に当てられてか、そこは酷く敏感になっており、耐え難い快感が樫田を襲う。
 ペニスが下着の中で揉みくちゃにされる。
 乱雑に擦られているだけなのに、気持ち良くて堪らなかった。
 樫田が呻き声を上げる。

「うっ……く、うう……」

「ふふっ。出しなさい。……想い人に懺悔しながら、背徳の悦びに身を委ねて、射精なさい!」

 貝塚の声音には、彼を嬲り者にすることへの快感が滲んでいた。
 その足元で樫田は泣き出しそうな顔をしていた。
 以前の彼ならとっくに絶頂しているであろう快感に抗っているのは、ひとえに弥生への想いからだった。
 身体は彼の意に反して被虐的な官能の悦びに打ち震えている。
 逃げ出すどころか、立ち上がることすら出来ずに、樫田はひたすら貝塚の気が変わるのを待つしかなかった。
 声に出さず、弥生の名を何度も繰り返しながら必死に耐える。
 樫田のいじらしい姿に、貝塚は火照った息を漏らしつつも、見逃すつもりなどはなかった。
 ぎゅ、と包茎の頭を踏み付けたまま、その根元へとつま先を滑らせる。
 下着の中で包皮を剥かれた樫田は、情けなく甲高い声を上げた。
 うっとりとそれに聞き入りながら、貝塚はとどめを刺すことにした。
 踵で睾丸を優しく押し潰す。

「あっ……ああ、だ、駄目……なのにっ……あああぁっ……!」

 樫田の口からあふれた嬌声は、快楽の強さを示しつつも、絶望的な彼の心境を表しているようだった。
 ぶびゅくっ! びゅるるっ!
 屈してはいけない相手から与えられる、想い人を裏切りながらの快感。それに導かれての射精は、目が白黒するような激しさだった。

「ふふっ、しっかり覚えておくのよ、その悦び……」

 そう妖しく告げてから、貝塚は樫田の目元を手で覆った。
 程なくして彼の視界は意識と共に暗転するのだった。



「……! あ、あれ……?」

 樫田は呆けたような顔で、辺りを見渡す。
 指導室の真ん中辺りにいる。
 正面の机に掛けた貝塚が小首を傾げて見せる。

「どうしたの?」

 その問い掛けに、樫田は答えられなかった。
 直前に何かが起こった気がするも、それを思い出すことは出来ない。

「疲れてるのかしら。話は終わりだから、もう帰って良いわよ?」

「えっ、あ、は、はい……」

 何を話していたのかも、ぼんやりとすら思い出せない。
 自分は一体どうしたのだろうか。
 貝塚の言う様に、疲れているのかも知れない。
 首を捻りつつも樫田は指導室を後にする。
 彼は気付かない。
 記憶に残らずとも、その心身にはしっかりと、知ってはいけない悦びが刻み込まれてしまっていることを。



7.淫蕩の放課後

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6.大胆な寝坊

 水道で手を洗っていると、公園に面した通りを見慣れた制服の一団が通り過ぎていった。
 もう少し俺の射精が遅れていたら、彼らに見つかっていたかも知れない。
 俺は冗談めかして言った。

「ひゅー、危ないところだった。もう少しで変態カップルの烙印を押されるところだったぜ」

 水気をハンカチで拭いながら、茜が言った。

「誰かが来たら、悲鳴を上げて逃げ出すつもりだった」

「……本当に?」

 確かにそうすれば、茜は俺と言う名の変態に迷惑を掛けられるだけの被害者になるだろうが……。
 少ししょんぼりとしていた俺に、茜は短く告げた。

「冗談」

 僅かに口の端を上がっていた。
 それから彼女は、左手に新しい包帯を丁寧に巻いた。
 じっとその様子を見ていた俺に、茜は言う。

「帰ろうか」
 
 せっかく互いの勘違いが解消されたので、もう少し一緒に過ごしていたかったのだが、それを言い出す勇気が俺にはなかった。
 どこでもペニスを出す勇気はあるのにな。
 しばらく黙ったままで並んで歩いた。
 ふいに、指先同士が触れた。
 単に当たってしまっただけと思ったが、茜は俺の手をそっと握った。

「たまには恋人らしい事も、ね」

 まさか、そんな可愛らしいお誘いが来るとは思ってもみなかった。
 俺は感動のあまり、上手く言葉を発する事が出来なかった。
 大げさに首を縦に振ることで意思を示し、茜の手を握り返す。
 
(ああ、茜の手、柔らかくて小さくて……たまらんっ!)

 繋いだ手の感触に、顔を真っ赤にして俺は興奮していた。
 しばらくそのまま歩みを進める。
 ふいに隣を見ると、茜は照れ臭そうに俯いていた。
 ますます堪らん。
 もう最後まで行けるのではないか? そう、セックスまで!
 そんな事が脳裏に過ぎったが最後、ペニスは煩悩のエネルギーを浴びて膨張を始める。
 バキバキと効果音が聞こえてきそうな勢いで、俺は勃起していた。
 茜が不思議そうに声を上げた。

「……なんで?」

「えっ? な、なにが?」

「それ」

 真横で急激に膨らんでいった股間に気づかない訳がないよな。
 俺は言葉を詰まらせた後、なんとか「茜の手に興奮した」とだけ言った。

「そっか。そんなに距離が無くて良かった。ここで手を繋ぐのはおしまい」

「えっ? あっ……」

 気づけば、それぞれの帰路へと至る分岐点まで来ていた。
 
「私も顔が熱かったから丁度良かった。……それじゃ、また明日ね?」

「あ、ああ……あ、あのっ……帰り道、気をつけて!」

 茜は、はにかんで頷いた。
 互いに背を向けて歩き出したが、俺はふと、もう一度だけ茜の姿が見たくなった。
 分かれ道の辺りまで引き返す。
 茜は、まだそれほど遠くまで行っていなかった。
 俺が小さな背をニヤニヤと見つめていると、彼女は急に立ち止まった。
 気付かれたのか、と思ったが、どうやら違うらしい。
 茜は自分の手を見ている。
 何だろうか、と不思議に思いつつも、声を掛ける訳にもいかず、立ち去ろうとした時だ。
 その手を握り締め、茜が小さくガッツポーズをするのが見えた。
 その後、何事もなかったかの様に歩き出した。
 
(……ひょっとして、手を繋いだ事、恋人らしい事が出来たのが嬉しかったのか?)

 俺は鼓動が早くなっていくのを認めた。
 
(なんだよ、本当に恋人同士みたいじゃねーか……いや、恋人同士だけど……ああっ! もうっ! 我慢出来ない)

 さっさと家に帰って茜を想いながらオナニーしよう。



 翌朝、俺は下半身を丸出しにしたままの状態で目覚めた。
 身体が酷くだるい。
 
(流石にやりすぎたか)

 使用済みの丸めたティッシュの山の中で、身体を起こす。
 鼻を突く酷い臭い。
 いくら茜が可愛かったからとは言え、本当にやり過ぎだ。
 我ながら馬鹿だ、と思いながら鉛の詰まったような頭を振って、ベッドを抜けた。
 シャワーでも浴びて、すっきりとしてから学園へ向かう事にする。



 熱いお湯を全身に浴びて、目が覚めた。
 覚醒した頭に「今何時なのか?」と疑問が浮かんだ。
 目覚まし時計の音は聞こえなかったが、果たして。
 急に不安になってきた俺は、早めにシャワーを切り上げ、自室へ戻った。
 時計を見やって、声を上げる。
 
「うおっ!? まさかの昼過ぎ!」

 慌てて制服に着替え、まだ濡れたままの頭にタオルを被せて俺は家を出た。
 学園に着いたのは、昼休みが終わる間近だった。
 からかうように何があったのか、と訊ねてくる友人に「寝坊だ」と返し、俺は茜の席に視線を向けた。
 そこに彼女の姿はなかった。
 俺のあまりにも大胆な寝坊っぷりに笑い声を上げている友人に尋ねる。

「須崎さんって……休みか?」

 彼には、茜と付き合っている事を話していない。
 そうなった経緯の説明が複雑なのと、はやし立てられたりして邪魔されるのも嫌だったからだ。
 
「さっきの授業中に、具合が悪いって保健室に行ったよ」

 左手の呪いが発動したのだろうか。
 昼飯買ってくる、と、友人に別れを告げ、俺は保健室に向かった。
 結構な時間が経っている事を考えると、茜はすでに家に帰ってしまった可能性もある。
 まさか俺がこんなに遅刻してまで、登校するとは思っていなかっただろうし、保健室に左手の痛みを和らげるものがあるとも思えなかった。
 扉を叩くも、中からは反応がなかった。
 誰もいないのかな? と思いつつも、確認の為に扉を開く。
 一つのベッドが、目隠し用のカーテンで仕切られていた。
 そこへ近付き声を掛ける。

「……茜、か?」

「……郡山くん?」

「カーテンの中に入っても大丈夫?」

 茜から了承の声が返って来たので、俺はカーテンの内側へと足を踏み入れた。

「……呪いか?」

「そう。……郡山くん、今日はおやすみなのかと思ってた」

 いつもよりは酷くなさそうだが、それでも茜は苦しそうだ。
 ほんの僅かに顔をしかめつつ、彼女が身体を起こして、ベッドに腰掛けた。
 
「すまん、寝坊したんだ。それで今さっき来たところ」

 ベッドの脇に立つ俺の股間へと、茜が手を伸ばす。
 呪いによる痛みを治める為には、俺のペニスが必要らしいのだ。
 茜の細い指が、ジッパーを摘んで下げていった。
 開かれたそこへ、彼女は手を差し込む。
 下着をずり下ろして、ペニスを握った。
 にょきり、と顔を出したそれは、茜の小さな手の中で既に硬くなって上を向いていた。
 それをにぎにぎ、と軽く握りながら言う。

「ね。どうして、もう大きくなってるの?」

「い、いや、茜がおちんぽを取り出す手付きがなんだか、卑猥に感じて……」

 茜が悪戯っぽい声音で、エッチ、と言う。
 エッチなのは茜の方だろう。
 男根をズボンから取り出す手付きばかりでなく、存在そのものがエッチだ。いや、それを言うならエッチな目で茜を見ている俺がエッチなのか?
 何だか混乱してくる。
 俺がアホな思考の繰り返しに陥っていると、茜が言った。
 
「遅刻してきたなら、今日はお仕置き」

「え? お、お仕置き?」

 お仕置き。
 それを茜の口から言われると、甘美な響きに感じてしまう。

「ちょっと痛い事しちゃおうかな……」

 つつー、と茜は指先を肉棒の根本に向かって滑らせた。
 そんな些細な刺激にも、俺は思わず喘いでしまう。
 お仕置きか。
 茜から受けるなら、どんな事でもご褒美だ。
 一体何をしてもらえるのか。
 期待に、胸と男根が揃って膨らんでいった。



7.ザーメン味のファーストキス

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5.すれ違い

 茜と付き合い始めてから、三週間が経過した。
 その間も彼女は、時折、左手の痛みに襲われていた。
 その度に俺のおちんぽは火を吹いた。
 火はもののたとえで、実際に吹き出していたのは精液だ。
 
 そんなことをやりつつも、見た目には、順風満帆と思われる交際だった。
 実際のところは、違っていた。
 確かに下半身にとっては、かつて無いほど充実した時間だった。
 そのことに間違いは無いが、俺の心はやつれ始めていた。
 茜と親しくなるほど、罪悪感によって胸が苦しくなる。
 呪いの真偽は依然として不明のままだ。
 それを利用して、淫らな行為に耽ることは彼女への裏切りではないかと思えてきたのだ。
 おちんぽと呪い。
 奇妙な組み合わせの二つによってだけ成り立っている関係が嫌になってきたと言っても良い。
 上辺だけの恋人でいるなら、本人が知らぬところで、机に精液をぶっかけてるだけの方がよっぽどマシだ。
 
 俺はそう考えて、少しだけ茜との間に距離を置くことにした。
 それが原因か、茜にも思うところがあるのか、彼女の方からも余所余所しくなっていった。
 今日に至っては、朝から一言も会話しないまま、放課後を迎えていた。
 教室を見渡すも、左手に包帯を巻いた小柄な美少女は見当たらなかった。
 最低限の会話のみだったとは言え、昨日までは帰路を共にしていた。

「……俺は何をやっているのだろうか」

 茜の姿が無いことに落胆する己に気付いて、自嘲気味に呟いた。
 傍に居たいのか、そうではないのか。
 分からなくなってしまった。
 ひょっとして俺は、彼女に心まで傾けて欲しいと願っているのだろうか。
 なんにしても、もう俺達の関係には終焉の気配が漂っている。
 
 もやが掛かったような頭のまま、俺はしょぼしょぼと学園を後にした。
 帰り道の途中にある公園に、俺はふらりと入った。
 何をするつもりでもなかった。
 ただ、帰宅したところで、ペニスを握る気力さえも湧きそうになかった。
 足元の小石を力なく蹴っていると、声を掛けられた。

「……郡山くん?」

 顔を上げると、茜がベンチに座っていた。
 
「あ、ああ……」

 曖昧に答えて、軽く手を上げる。
 それから俺は顔を逸らしてしまった。
 根拠のない予感があった。
 いよいよ、はっきりと別れを告げられるのだろう。
 顔を背けたままでいると、茜の口から意外な言葉が上がった。
 
「やっぱり、怒ってるの?」

 ――怒ってる? 俺が?
 
「怒ってるのは、須崎さんの方じゃないのか? 俺は呪いを利用して変態行為ばかりで……」

「利用して? それは私が頼んだ事よね?」

「え。あ、ああ……そうか……」

 俺は素直に納得していた。
 確かに彼女からの頼みでやっているのだから、別に問題がある訳ではない。性をやましいものだとする世間の風潮に当てられてか、俺は勝手に罪悪感を覚えていたのだ。
 ハッとした心地になっている俺に、茜が言う。

「郡山くん。私、あなたを利用しているだけじゃないから」

 利用しているだけではない? 俺は黙ったまま首を傾げた。

「怒ってないの?」

 今度の質問には、はっきりと答えられる。
 俺が怒る理由など、どこにもない。
 茜は少しだけほっとしたような顔をした。
 それから「利用されてると勘違いした郡山くんが怒っているのかと思った」と話した。
『呪い』の苦痛を和らげる為だけに俺を傍に置いて、付き合っているのではない、と続けた。
 意外な言葉に目をしばたたかせてから、俺は何とか口を開いた。

「別に俺は怒っていないし、利用されてるとも思っていなかったよ。ただ、俺が勝手に須崎さんに悪いことをしている気になっていただけで……」

「悪いこと?」

「その……呪いによる痛みを和らげる為にって名目で、オナニーしたり射精したり、と俺は好き放題やっているだけじゃないかと思って」

 茜はふるふる、と首を横に振った。
 それから目を伏せて、何かを考えるような素振りを見せる。
 俺は彼女の口が開くのをじっと待った。
 ややして、茜は言う。
 
「郡山くん。呪いだなんて、信じられない?」

「あ、ああ……。須崎さんの力になりたいって気持ちに偽りはないけど……。悪い、いまいちピンと来ないんだ」

「そっか。……ちょっと残念」

 あんまり悔しくもなさそうな、淡々とした声音だった。

「妄想や思い込みに過ぎないって、言われても、それを否定する証拠を出したりは出来ないからね」

 淡々と言葉を続ける彼女だが、その表情には少しだけ寂しさのようなものが滲んでいた。
 俺は何と反応して良いのか分からなかったが、黙っていられずに声を上げた。

「須崎さん」

「何? 郡山くん」

「あ……えっと……その……ううん……」

 何も考えずに呼び掛けてしまった。
 どう言葉を続ければ良いのだろう。
 沈黙による静けさが俺を急かすも、名案は浮かばない。
 焦りから視線を泳がせていると、包帯を巻いた茜の左手が目に止まった。
 俺の脳裏に、手の甲の痛々しい様子や、そこを押さえて苦しそうにする茜の姿が過ぎった。
 半ば衝動的に、俺はその手を取って、優しく両手で包み込んだ。
 茜が小さな悲鳴を上げる。痛むのかと問うと、驚いただけと返ってきたので、そのまま言葉を続けることにした。

「やっぱり、すぐには信じられない。だけど、茜が左手のことで苦しんでいるのは本当だと思う。だから、原因が何であろうと、俺は少しでもそれを和らげたいと思うんだ。……そ、それにほら、呪いだって俺も信じるのがベストとは限らないだろ? 物事は色んな面から見ろって偉い人の言葉にありそうじゃん? だから……」

 俺は話をまとめ切れずに、その後、しばらく「だから」と繰り返した。
 結局、何を言いたかったのか自分でも分からなくなり、俺は黙った。
 茜が小さく「ありがとう」と呟いた。
 照れているのか、少しだけ頬が赤くなっている。俺は思わずにやけた顔をした。
 
「あ、あの……郡山くん、そろそろ手を……」

「お、おお。悪い」

 俺が離した左手を、彼女は右手で包むようにして、胸元へやった。
 赤い顔のままで、ちらり、とこちらを見やる。
 そんな仕草が可愛くて、ムラムラしてきた。
 股間にテントを張りながら、俺は、不意に茜の言葉を思い出した。
 利用しているだけじゃないから、彼女はそう言っていた。
 つまり、おちんぽと呪いだけが俺達の接点ではないと言うことか。
 それを抜きにした場合の、交際している理由を考える。
 好意があるから、だろうか。
 ――はて?
 茜が俺を好いてくれている?

(りょ、りょ、両想いだったのか!?)

 驚愕の事実に目をひん剥いていると、茜が小さな声で言った。
 
「ねえ、どうして、そこ、膨らんでるの?」

 彼女の視線は俺の股間に向けられていた。
 思考に没頭していた俺は、我に返って慌てて言った。

「ど、どうしてだろうな。須崎さんが可愛いからじゃないかな!?」

 俺の言葉に彼女はポカン、とした表情を浮かべた。
 瑞々しい唇も半開きになっている。
 そんな顔も可愛いなあ、と俺は見蕩れていた。
 ややして、いつもの表情に戻った彼女が言う。
 
「ねえ、それなら、ここでしてみて?」

 意外な言葉に胸が大きく、ドキン、と鳴った。
 俺に対する「して」の言葉は、恐らくオナニーを指しているのだろう。
 何故そんなことを求めるのか。
 彼女なりの愛情表現、あるいはコミュニケーションなのだろうか。
 ともかく俺は黙って、社会の窓から、ペニスを「こんにちは」させた。
 天を貫かんばかりに勃起した肉棒を目にして、茜は言う。

「もっと近くに。道路から見えちゃう」

 屋外にいることを忘れ掛けていた俺は、周囲をきょろきょろと見回してから、彼女へと近寄った。
 調子に乗って、おちんぽを茜の目と鼻の先まで持っていったが、怒られなかった。
 それどころか、彼女は男根をまじまじと見つめて「もう大きくなってるんだ」と呆れとも、感心とも、取れる声色で言った。
 俺は茜の眼前に陰部を晒していることに興奮して、ペニスを握った。
 そのまま扱き始める。
 
「ふふ、郡山くんは、私に言われたら、外でもこんな事しちゃうんだ。呪いが起こってる訳でもないのに」

 嬉しそうな茜の声音に、男根が、更に硬くなった。
 最大限まで勃起したそれは、もう脈打つだけでも気持ち良い状態だ。
 野外で茜に見られながら、ペニスを扱いている。
 改めてその状況を考えると、脳が沸騰しそうな程に興奮した。
 思わず俺はこんな情けない台詞を口走ってしまう。

「はぁ、はあ、茜に見られながら、おちんぽシコシコする気持ち良い……! くっ、うう……!」

「郡山くんって、興奮すると私の事、名前で呼ぶよね」

「す、すまない、はあ、はっ、ああぁ……!」

「良いの。嬉しいから」

 そう告げて、股間と顔を交互に見やる茜の顔は赤らんでいた。

(やっぱり両思いじゃないか!)

 姓ではなく、名で呼ばれて嬉しい、と照れながら口にする。
 これは惚れられているに違いないのではないか。
 ペニスを扱く手に、自然と力が入ってしまう。
 恋慕と劣情。それぞれが俺の興奮を煽っていた。
 思わず声を上げる。

「うっ、あ、茜、好きだっ、はあ、はあ……ああぁっ……!」

 大量にあふれ出している我慢汁が、ねちゃねちゃ、と音を響かせる中、俺は絶頂へ向けてラストスパートに入らんとしていた。
 込み上げる快感に腰が砕けそうになるのを必死に堪える。
 そんな俺を見上げて茜は言う。

「……そんなに気持ち良さそうな顔されると、私も変な気分になっちゃいそう」

 それから、まるで何かに耐える様に、ぎゅっ、と太ももを閉じた。
 小さな口元から漏れる熱っぽい吐息が、ペニスの先に触れる。
 その瞬間に俺は限界を悟った。
 
「あっ、あぁ、茜! もう、で、出るっ!」

 射精の予告を聞いて、茜は慌てて、ペニスの先を両手で包み込んだ。
 僅かに触れた手の平の柔らかさが引き金となって、俺は果てた。
 ぶびゅくっ、びゅっ、びゅるっ。
 茜の手の中に向けて、精液が勢い良く放れた。
 快感に蕩けていくような心地の中で、ペニスは何度か律動して、残りの精も吐き出していった。
 それらを全て受け止めてから、茜は両手を開いた。
 今しがたペニスから迸った白濁液が、ねっとりと糸を引いている。
 その様子を見つめて、茜はうわ言のように呟いた。

「すごい勢い……。それに熱い……」

 小さな、女の子らしい手の平に精液がべったりと付着している。
 素晴らしい光景だ。
 だが、洗い流すのは大変そうだ。何せ包帯を巻いた左手にも精液が掛かってしまっている。取り替えるしかないだろう。
 俺はペニスをズボンに押し戻しながら、謝った。
 
「ごめん」

「制服に掛かる方が困るから。とにかく……手、洗って来るね?」

 茜は、手洗い場に向かって歩き出す。
 俺もその後を追った。


6.大胆な寝坊


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4.腋ペロペロニー

 不可解な謎を残しつつも、俺と茜の交際期間は順調に伸びていた。
 たった数日間だが、そもそも放課後に自分の机でオナニーをしているような変態を彼氏にすること事態が何かの間違いと思われても仕方ないのだから、奇跡と言っても良いだろう。
 
 あの日以降、茜の身に異変は起こっていない。
 俺が彼女の前でオナニーをすることもなかった。残念だ。
 家では、ゴミ箱を妊娠させるばかりの勢いでティッシュを大量消費している。
 俺を呼ぶ茜、隣を歩く茜、頬杖をついて空を眺める茜、様々な姿を思い浮かべては、欲情の証をぶちまけていた。
 オカズに使った茜の姿を思い返していると、体育の授業中にも関わらず、股間が膨らんでしまった。
 俺は授業をそっちのけにして、バレーボールに興じる茜に視線を向ける。
 見た目や雰囲気に反して、頑張って動いているようだ。
 その成果は、彼女の名誉の為に、俺は言葉にしないでおく。
 揺れるだけの胸はないが、Tシャツの裾がめくれて、時折覗くお腹が可愛いのだから、それで良かろう。
 舐め回したいな。
 そんなことを思うと、ペニスはますます硬く、上を向いた。
 体育館の出口に目を向ける。
 ――授業を抜け出してどこかで一度、吐き出して来ようか。
 俺が不真面目なことを考えていると、背後で女子の戸惑いの声が上がった。
 振り返ってみると、茜が身を小さくして、しゃがみ込んでいた。
 目を離している間に、左手に端を発する例の痛みが起こってしまったようだ。
 はて、と俺は思った。
 茜のことはこれまでも良く視姦していたが、こんな事は今まで一度もなかった。
 そもそも左手の甲の話を根っから信じている訳ではないが、少し妙だと思った。
 どうしたものか、と思案している内にも茜は苦しげな顔をしている。
 悩んでいる場合ではないな。
 俺は頭を振って、あれこれ浮かんでいた考えを追い払い、茜へと駆け寄った。
 彼女にしか聞こえない様に小声で「左手か?」と問う。
 茜は小さく頷いた。
 
「先生! 俺が責任持って須崎さんを保健室に連れ込みます! それじゃあ!」

 彼女の小さな身体は易々と持ち上がった。
 ただの変態と俺を侮ること無かれ。茜立て伏せによって鍛え上げた腕力の賜物だ。
 茜立て伏せとは、彼女の写真を眼前に置いてする腕立て伏せだ。ちゅっ、ちゅっ、とキスするように身体を上下させていれば、苦も無く百、二百と続けられる。やはり茜は素晴らしい。
 体育教師は何かを喚いていたが、無視した。
 茜を抱きかかえて体育館を後にする。
 腕の中で、彼女は切れ切れに吐息を漏らしながら、言った。
 
「ごめん……迷惑かけて……」

「気にするな。すぐに楽にしてやる」

 我ながら格好良い台詞だが、この後やる事はアレなのだろうか。
 保健室に着く。幸い、先客も養護教諭もいなかった。
 俺は茜をベッドに座らせてから、訊ねた。
 
「やっぱり、あれか?」

 小さな頷きが返ってきた。
 ここへ至るまでの道すがらに感じていた、茜の体温や匂いだけでペニスは戦闘態勢へ突入している。オナニーが必要ならすぐにでも始められる。
 始められるのだが、どうせなら何かオカズをいただきたい。
 俺は物欲しそうな顔をしていたのだろうか。
 茜から「何か必要?」と、問われた。

「そうだな……。じゃあ、腋だ、腋が欲しい!」

「腋! な、何?」

「シャツだけ! Tシャツだけで良いから脱いで! それ以上は絶対なにもしないから!!」

 俺は鼻息荒く要望を伝えた。
 その剣幕に負けたのか、茜は「シャツだけだからね」と念を押して、キャミソール姿になった。
 衣類を脱ぐ挙動、広がる肌の露出面積、運動後の熱っぽい体温と匂い。
 それだけでご飯三杯――いや、精米する必要すらない。
 もっと言えば田植え直後の苗の状態でさえ、むしゃむしゃといけそうだ。
 我慢汁が男根の先から、じんわり、と滲み出ているのを感じる。
 俺は、乱れた呼吸で彼女へにじり寄った。
 怪訝な表情を浮かべて、茜は言う。

「腋が欲しいって、私は何をすれば良いの」

 ふむ。俺は黙って一つ頷いた。
 それから、閉じられている茜の腋に指をねじ込んだ。
 しっとりと、そこは汗で濡れていた。
 
「ひゃっ! こ、郡山くん……」

 茜の顔が一気に赤くなった。
 汗をかいた腋に触れられるのを恥らっているのか。
 なるほど。ならば、もう俺は誰にも止められない。
 自分自身にも、だ。
 開けっ広げに晒された腋はその価値の半分以上を損なってしまう。
 恥じらいこそがエロスの根源である。
 羞恥に頬を染めた茜の腋。
 それはもはや、単なる身体の部位にあらず。豊潤な官能の源泉だ。
 
 俺は茜の腕を強引に上げて腋を露にさせると、そこへむしゃぶりついた。
 くすんだところの無い、つるりとした艶やかな窪みへ唇を押し当てる。
 鼻腔をくすぐる香りは、汗や石鹸、それからフェロモンをない交ぜにしたようで、雄の本能を大いに煽り立てた。
 ペニスをますます硬くさせながら、俺はそこに舌を這わす。
 少し、しょっぱい味がした。
 それは不快ではなく、快感だった。
 茜の腋を舐めている、その実感に、俺の身体は熱を帯びていった。
 俺は発情した獣のように何度も舌を往復させた。
 
 茜がこそばゆさにに声を上げる。
 喘ぎにも似たその音色に、俺の興奮は増す一方だ。
 唾液にぐっしょりと濡れた腋を、わざとらしく音を立て吸い上げる。
 じゅるるっ、と響いたそれは、茜の羞恥を煽り立てたようだった。

「やっ、いやぁ……郡山くん、んっ……そんなっ、汚いよ……」

 俺の唾液はともかくとして、茜の腋が汚い訳がない。
 それを伝えようにも、口を離す余裕はなかった。
 込み上げる劣情に衝き動かされて、俺は茜の腋を舐めしゃぶり続けた。
 くすぐったげに身を捩りながら、茜が声を上げる。
 
「ん、んん……早くして……!」
 
 おっと。俺としたことが、腋に夢中でペニスを弄るのをすっかり忘れていた。
 慌てて、片手で乱暴に下半身を露出させる。
 露になった男根は、大きく反り返り怒張していた。
 茜は腋を舐められるのが余程くすぐったく、耐え難いのか、ペニスをぎゅっ、と掴んだ。

「うっ……茜……!?」

 握り締められただけで、果ててしまいそうだ。
 俺は思わず腋から顔を離してしまう。
 彼女の腋に興奮して、発情を極めていた俺のペニスは、酷く敏感になっていた。
 茜の柔らかく小さな手の感触だけで、頭が真っ白になるような快感が込み上げてくる。このまま数分も握られていたら、それだけで射精へ至ってしまうだろう。
 それ程までの快感をすでに味わわされてしまっているペニスを、茜はなんと扱き始めた。

「くうっ……うう……ああぁっ……!」
 
 ニ擦りは耐えたのだから、褒めていただきたい。
 三度目に亀頭のくびれを扱き上げられたと同時に俺は絶頂していた。
 ぶびゅるっ! びゅるるるっ!!
 凄まじく濃く量も多い精液が、暴れるように脈打つペニスから勢い良く放出される。
 俺は目を白黒させながら、稲妻のような衝撃的快感に身を打たれていた。
 茜に扱かれ絶頂する。いや、させられた。
 その精神的悦びは、射精よりも少し遅れてやってきた。
 びゅるっ!
 残り汁を吐き出すと同時に、腰に甘い痺れが走る。俺は身体を支えていられずに、その場でへたり込んだ。

「はあ……はあ……」
 
「だ、大丈夫?」

「あ、ああ……ちょっと気持ち良くなり過ぎただけだよ。それより、茜は?」

「良くなった。ありがとう。……とても、くすぐったかったけれど」

 茜は俺の唾液でべちゃべちゃになった腋を見て言った。
 眉間にしわを寄せて、睨むような眼差しを向けられる。
 可愛いな。そう思いつつも、怒られているのに、にやける訳にはいかず、俺は真顔を取り繕って、すまない、と頭を下げた。

「……そんなに怒ってない。郡山くんのおかげで楽になったのだから」

 そう言うと、茜はさっさと後片付けを始めた。
 俺も慌てて、それに加わった。
 精液をティッシュに包んで捨て、タオルで身体の汚れを拭き取った。
 それらを手早く済ませたものの、授業に戻る気は起きなかった。
 どうやら茜も同じらしい。
 ベッドの縁に腰掛けたままで、動こうとしない。
 その横へ並んで、俺は訊ねた。

「今さら戻っても仕方ないよな。大した時間も残って無いし……。須崎さんはどう思う?」

「私も戻らなくて良いと思う」

「そうか。それじゃあ、次の授業に合わせて戻ることにしようか」

 隣で茜が頷いたのを認めて、俺は静かに息を吐いた。
 沈黙が訪れる。
 まいったな。こんな時、何を話せば良いのだろうか。
 好きな体位でも質問してみようか。今後の為にも。
 そう考えて、俺が口を開いたと同時に、茜はポツリと呟いた。

「なんだかね、呪いが強くなってきてる気がするの」

 彼女は、伸ばした左腕の先をじっと見つめている。
 その件に関しての真偽はさておき、ここ最近で、茜の近辺に起こった変化と言えば俺の存在ぐらいだ。ひょっとして、それが原因なのか。
 不安になった俺は、それを訊ねてみた。
 茜は手の甲を見つめたまま、小さく首を傾げた。
 動きに合わせて揺れる艶やかな黒髪から、良い匂いがした。
 彼女が静かに口を開いた。

「分からない。何が原因なのか。原因があるのかどうかも」

 俺は、じっと茜の横顔を見つめた。
 見惚れるような端整な顔立ちには、不安が浮かんでいるように思えた。
 正直なところ、俺の中では「彼女の言葉が真実である説」よりも「茜ちゃん痛い子説」が優勢だったのだが、考えを改めなくてはいけないかも知れない。
 須崎さん、と呼び掛ける。
 ゆっくりとこちらに顔を向けた彼女に言う。

「俺は器用でも博識でもないが……君のことが好きだ。毎晩夢にみるぐらいに。だから……その、何かあったらすぐにでも頼って欲しい」

 そう言い終えてから、俺は改めて茜の顔を見た。
 彼女は目を丸くさせていた。

「須崎さん?」

 呼び掛けると、数度目をぱちくりさせた後、ようやく我に返ったようだ。
 普段通りのあまり感情の読めない表情をして、茜は小さく頷いた。
 丁度その時だった。
 俺達がサボっている授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。



5.すれ違い

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3.ラブ靴下

 崩れ落ちそうになる茜の身体を支えて、何とかベッドまで辿り着く。
 階段を上るのには大変苦労した。
 俺は慎重に、彼女の身体をベッドの上へと横たわらせた。

「……痛むのか?」

 茜は辛そうな表情で、切れ切れと呼吸をしている。
 何か必要な物はないかと訊ねると、不思議な答えが返ってきた。

「今日はもう……出ない……?」

「何がだ?」

「さっきの……アレ……」

「アレ?」

「学園で……郡山くんが出した……白いの……」

「え? おいおい……それって精液か?」

 俺の問いに対して、茜が小さく頷いて見せる。
 ううむ。何故それを、この場で欲するのか。
 今日は分からないことばかりだな。
 俺は茜を困ったような顔で見つめる。
 
「……お願い」
 
 瞳を潤ませ、今にも消え入りそうな儚い声で言われると、拒むことは出来なかった。

「オーケー。……とは言っても、何かオカズがないと厳しいな」

 俺は頭を掻きながら、周囲を見渡した。
 茜を抱くと言う発想は無かった。
 辛そうなので、身体を張らせるのも悪い。
 と言うか、そんな事になったら俺は嬉しさの余り死んでしまうかも知れない。
 せめて下着でも拝借出来れば、事足りるのだが。

「……これ……使える……?」

 ベッドの上でもぞもぞと茜が身を縮めて、靴下を脱いだ。
 中々にマニアックな目の付け所だ。
 茜の細くて白い脚を包んでいた紺色の靴下を受け取り、俺は頷いた。

「まかせろ!」

 胸を張って答えた後、俺はズボンを脱ぎ捨て、下半身を開放した。
 すでに相棒は戦闘準備を整えているようだ。頼もしいぜ。

(さて、せっかくいただいた大事なオカズ。どう調理するのが最適か……)

 靴下片手に俺が悩んでいると、茜が言った。

「に、匂いは嗅がないで……恥ずかしい、から……」

 そうか。あえて恥ずかしがらせるのも一興だが、ここは素直に彼女に従っておこう。
 俺は茜の靴下をおちんぽにすっぽりと被せた。

「はうぅ……」

 思わず妙な声が漏れてしまった。
 まだ残っている温もりが、この靴下は茜の綺麗な足を覆っていたのだ、という事を実感させる。俺は彼女の生足を見てにやけた。
 そんな反応に、彼女は恥ずかしがって、足を引っ込めた。可愛いぜ。
 興奮に胸を高鳴らせながら、俺は靴下越しにペニスを扱き始めた。
 少し擦ると、裏地特有の微弱なザラつきを感じる。
 靴下を自慰に用いた経験はなかったが、これは良い。良いものだ。
 俺は感動すら覚えつつ、その快感に耽っていく。
 するとふいに、茜が俺に手を伸ばして言った。

「もっと近くに。顔を見せて……」
 
 頬に触れた彼女の指は、僅かに震えていた。
 俺は戸惑いながらも枕元へと近寄った。
 潤んだ瞳をこちらに向けつつ、茜が問う。
 
「気持ち良い?」

 反則だ。俺はそう思った。
 体調不良によるものだとしても、顔をほんのり赤く染めて、乱れた呼吸でそんなことを問うなんて卑怯だ。凄く妖艶に見えてしまうではないか。
 ペニスを握った手の動きが、自然と早くなってしまう。
 はち切れそうな男根から上ってくる快感に、俺は呻いた。
 
「うっ……くう……」

「……早く答えて」

 そう言うと、茜はほっそりとした腕を俺に向かって伸ばした。
 白い指先で軽く頬を抓られる。
 急かすようなような視線が俺を見据えている。
 背筋がゾクッと震えた。
 快楽を告白させようだなんて、ひょっとして茜にはSの気があるのだろうか。
 それとも、俺へのご褒美なのだろうか。
 どちらにせよ、興奮してしまう。
 快感にのぼせながら、俺は見っとも無く叫んだ。
 
「お、おちんぽっ、気持ち、い、良いですっ!」

 茜は、至近距離でしか分からないほどの微かな笑みを浮かべた。
 薄っすら汗ばみ上気した、その微笑はとても美しく見えた。
 恋焦がれるような思いに苛まれ、俺の睾丸はキュンと切なげに疼いた。
 
「……くっ、う、も、もう、出る……! 茜の靴下に、精液、精液っ! 出る!」

 絶頂を告げ、俺はより強くペニスを靴下越しに扱き立てた。
 茜に見つめられる中で、男根ははち切れんばかりに膨らんでいく。
 それを擦る度に身体が大きく震える。
 込み上げる快感は遂にその限界を越えて、俺は果てた。
 ぶびゅるるっ! びゅる!
 茜の靴下へと精液が注ぎ込まれる。
 どくん、どくん、とペニスは脈打ち、断続的に精を吐き出した。
 
「……はぁ、はぁ」

 息も絶え絶えの俺を見つめて、茜は静かに言った。
 
「ありがと。楽になった」

 何に対する礼なのかは分からないが、こちらこそありがとう、と言いたい。
 良いオナニーだった。
 本日二回目とは思えない程の充足感があった。
 俺がほくほく顔で射精の余韻に浸っていると、茜がゆっくりと身を起こした。
 気休めなどではなく、本当に痛みが引いたのだろうか。
 その表情は、すっきりとしているように見えた。
 何故だ。すっきりしたのは俺の方じゃないか。
 俺が不思議に思っていると、茜はベッドの縁に腰掛けて口を開いた。

「なんで? って顔をしてるね」

「お、おう。そりゃあ、なんで? って思ってるからなあ」

「私を蝕む陰の気が、貴方の発した陽の気で掻き消されたの」

 確かに、靴下でおちんちんをシコシコする俺は、ハッスルしてたと思うが、意味が分からない。
 きっと俺の顔には疑問符が浮かんでいたのだろう。
 茜は少し不機嫌そうな顔で、俺を見やって言う。
 
「私のこと、痛い子だと思ってるでしょ」

「ギクッ」

 馬鹿か俺は。思わず声に出して驚きを表現するなんて。
 心を読まれたのかと焦ってしまったが故とは言え、迂闊だ。
 そんな俺の反応に、茜は拗ねたように「ふーん」と声を出した。
 あまり喜怒哀楽を表に出さない茜も、そんな仕草もするのか。可愛い。
 可愛い! 思わず、靴下に突っ込んだままの萎え始めていたペニスが再びむくむく、とかま首をもたげてくる程だ。
 俺の股間に血が巡りつつあるのを知る由もない茜は、左手をこちらに向けて言った。
 
「この手に刻まれているのは、死神に魅入られた者の印」

 唐突だ。
 射精したばかりと言うのにすぐさま、むらむらと肉欲を湧かせていたところに、死神云々と話されても、どう返して良いのか分からなかった。
 茜が死神だったら腹上死させてくれれば良いのに、と妄想膨らませる事しか出来ない。
 真面目に話を聞いているとは思えぬ表情を、俺はしていたのだろう。
 茜はますます不機嫌そうな顔になって、包帯を解いた。
 
「ほら」

 見せ付ける様に差し出された手の甲には、みみず腫れの様な跡があった。
 読める物ではなかったが、文字の様に思えた。
 何だか不吉な印象を俺は抱いた。
 
「これ――」

 自分で傷つけてるのか? もっと自分の身体を大切にしないと駄目だ!
 そう続くはずの言葉は、先回りした茜に「違う」と遮られた。
 俺の考えていることなど、簡単に察しが付くらしかった。
 
「痛いのは嫌い」

 茜はそう言った。
 ――痛いの大好きっ、痛いのに濡れちゃう! などと言いながら夜な夜な左手の甲を痛め付け、身悶る茜。
 それはそれでペロペロと舐め回して愛でたい。
 そう思うのだが、痛いのは嫌いか。
 
「この印に引き寄せられて集まってきた陰の気が、私を苦しめていたものの正体」

 静かに言ってから、茜は丁寧に包帯を元に戻していった。
 ふむ。俺は一つ頷いた。
 真偽はともかくとして、左手の印によって集められた陰の気を打ち払うのが、俺のオナニーあるいは射精らしい。
 にわかには信じれない話だ。
 正直なところ、それが俺の本音だった。
 しかし、それを口にしたところで何になるのだろうか。
 たとえ妄想やプラシーボ効果に過ぎないとしても、茜が俺に射精を求めるなら、応じれば良いのだ。俺は気持ち良いばかりで損をすることもない。
 訝しそうな視線を送る茜に、俺は親指を立てて応じた。
 
 精液でべちょべちょになった靴下を返してから、俺達は少しの間、他愛の無い話をして過ごした。
 それ以上のことはなく、暗くなる前に俺は帰宅したのだった。


4.腋ペロペロニー


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ジャンル別『その他』

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 ・異なるシチュエーション、キャラクターによる、三編からなる短編集です。
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 ・乳首舐めや貞操帯による射精管理 など。

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ジャンル別『ファンタジー』

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■エルフの姉妹のエッチな悪戯
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 ・エルフの姉妹に、勇者が媚薬を飲まされて責められます。
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 ・勇者が、魔力を秘めた槍を手にした宿屋の娘から責められます。
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 ・セックス以外の方法で射精すると、二度と射精出来なくなる上に、身体能力が著しく低下する世界。
 ・上記以外の設定、登場人物などは現代風です。

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5.変化

 寮の自室前まで来ても、弥生の興奮はまだ醒めていなかった。
 このままこの戸を開けるべきか、否か。
 一度どこかで頭を冷やしてから、部屋に戻るべきではないか。
 頭の片隅には客観的な思考も残っていたが、弥生は結局、扉を開いた。
 不意に、貝塚が口にした樫田を貶める言葉が蘇り、カッとなってのことだった。
 弥生が部屋の扉を開いた時、樫田は教科書に向かっている所だった。
 部屋に上がった彼女が不機嫌そうな赤い顔をしていることに気付き、恐々と声を掛ける。

「やっ、弥生ちゃん、何かあったの……?」

「渉!」

 声量はそうでもなかったが、勢いは怒声のそれだ。
 ビクッと肩を震わせた樫田は、反射的に「はい」と答えつつ、背筋を伸ばした。

「わっ、渉は……貝塚先生みたいなのが好きなの?」

「え?」

 思わぬ問いに、呆けたような声を出しつつ、樫田は考えた。
 何時もと違った様子を見せる彼女。その原因はなんだろうか、と。
 思い当たることは一つしかなかった。
 弥生が直前まで指導室で会っていた相手、貝塚が原因なのだろう。
 先日、自分がそうされた様に訳の分からないことを言われたのか。
 そんな仮説を立てている内にも、弥生はズンズンと迫ってきていた。

「どっち? 好きなの?」

「えっ、い、いや……弥生ちゃん、ちょっと落ち着いて……」

 全く落ち着いていないことを自覚しながら、弥生が言う。

「落ち着いてる!」

 彼女は自分の心情に対して、理論的な説明を付けられずにいた。
 樫田の顔を見ている内に、妙な気が起こり始めた。
 それは嗜虐的なものを伴った性欲だった。
 何かがおかしいと思いつつも、彼女は湧き上がるその欲求に押されて、樫田の唇を奪った。
 ほんの少し触れ合う程度のキスだった。
 樫田が呆然とした顔で、口を数度パクパクさせた。やっとの思いで彼が言葉に出来たのは、彼女の名だけだった。

「やっ、弥生……ちゃん……」

「……別に良いでしょう? これからもっと凄いことをするんだから!」

 弥生が、呆然としたままの樫田のズボンに手を掛けた。

「待って! 弥生ちゃん、一体何を!?」

 困惑した声を上げる樫田だが、激しい抵抗はしなかった。
 彼女に手荒な真似は出来なかったのだ。
 そんな彼のズボンと下着を弥生は強引に脱がせて、下半身を露出させる。
 露になった樫田の性器は、すでに勃起していた。
 弥生の視線に晒されたことで、それはますます硬くなった。
 皮被りのペニスが上を向いてビクビクと脈打っている様を受けて、弥生は僅かにたじろいだが、もう後には引けない状況だ、とそれへ向けて手を伸ばす。

「うっ、やっ、弥生ちゃん……!」

「これ……さ、触ってたら気持ち良くなるんでしょう?」

 彼女はそう言って、包皮の先を摘んで、軽く引っ張った。
 悲しいかな、樫田の男根はその些細な刺激にさえも喘ぎを上げてしまう程、敏感だった。
 彼の反応に目を丸くさせながらも、弥生は包皮を小刻みに引っ張っている。
 樫田がより大きな喘ぎ声を上げる。

「き……気持ち、良いの……?」

「あ、あうっ、ああ……気持ち良いですっ……」

 弥生の問いに対して、樫田は無意識の内に敬語で答えていた。ペニスを責められていると、どうしても女の子には敵わないと感じてしまう。
 彼の反応に、弥生はますます嗜虐的な熱に浮かされていった。
 包皮を摘む指を離し、代わって肉の幹を握る。
 樫田のペニスは弥生の手にすっぽりと収まった。
 彼女はそれを包皮ごとゆっくりと扱き始めた。
 男根の皮を少し摘んで引っ張られる程度で喘いでいた樫田が、それを受けて平気でいられる訳がなかった。
 ぎこちない手付きによって扱かれるペニスから、確かな快感が込み上げてくるのを認めざるを得なかった。

「あ、あっ、ああ……な、なんで……こんな……!」

 何故こんなことをするのか。樫田からの問いに、弥生は答えられなかった。自分でも分からなかったからだ。
 性欲に負けた樫田が、貝塚の誘惑になびいてしまうのが癪だったからだろうか。
 ――だとすれば、きちんと話をして引き止めれば良い。強引に性欲を処理してしまえば良いなどと考えては、貝塚のやり方を肯定するようなものだ。
 弥生は困惑していた。確かに、貝塚に張り合おうとしている部分もあるが、それだけではない、別の何かがあるのだ。
 手は止めずに、弥生は「分からない」と言った。
 困惑気味でありながら、どこか熱に浮かされているかのような、色気のある表情だった。
 樫田は彼女の顔を見て何も言えなくなった。
 ペニスを扱く手を止めて、弥生は少し悲しげに言う。

「渉が嫌なら、やめる」

 それに対して樫田は躊躇いがちに、驚いてはいるが嫌ではないことを告げた。

「……それじゃあ、続けるね。上も脱ぐ? 汚れたら困るでしょう?」

 こんな状況でも制服の上着を気にしている辺りが、弥生らしくて、樫田は少し安堵しながら頷いた。
 弥生のしなやかな指が、樫田の着衣を崩していった。
 途中、彼女の手が意図せず乳首に触れる。樫田はピクリと身を震わせ、短く喘ぎ声を漏らした。
 目をぱちくりさせた弥生が問う。

「男の子も、ここ気持ち良いの?」

「えっ、あ、あの……女子程じゃないかも知れないけど……その、少しは」

「そっか。じゃあ、ここも責めてあげるね」

 全裸に剥いた樫田をベッドに寝かせる。弥生はその横にぴたりと寄り添った。
 清潔さを感じさせる良い匂いがする、と樫田は思った。
 弥生は、ペニスをゆっくりと扱きつつ、彼の胸板に顔を寄せた。
 少し躊躇いを見せた後、乳首をぱくっ、と口に含んだ。

「ううっ……」

 樫田の身が大きく震えたことで、弥生は慌てて顔を上げた。

「ご、ごめん、痛かったの?」

 樫田は口ごもった。気持ち良かった、と言うのは恥ずかしかった。
 その辺りに関しては、弥生が上手で、少し考えた後に、じゃあ、気持ち良かったの? と訊ねた。
 これには、樫田も正直に頷いた。

「ふふ、じゃあ、もし痛いと思うことがあったら、すぐに言ってね」

 そう告げてから、再び乳首に口を付ける。
 樫田は身体を震わせるが、今度は弥生の手は止まらなかった。
 乳首をちゅう、と音を立てて吸いながら、ペニスを扱く。
 動きにぎこちなさはあるものの、快楽を得る分には問題なかった。
 樫田の口から、それを示すかのように、喘ぎ声が上がった。

「うっ、うう、あっ、はあっ、はあ……!」

 どうしてこんなことになったのかと言う疑問は頭の片隅に残っているものの、それを理由に弥生を制止しようとは思えなかった。
 男根を扱かれながら、乳首を舐められるのは、非常に気持ち良かった。
 すぐに我慢汁が滲み出し、包皮の中で、亀頭をぬるぬると濡らしていった。
 くちゅっ、ちゅくっ……。
 弥生は、樫田の股間から響く湿った音に、一瞬、視線を向けた。
 見た目に変化がないことを認めて、すぐに目線を樫田の顔へと戻した。
 口元は胸に押し当てられたままで、瑞々しい唇が乳首を吸っている。時折、ぺろり、と舐め上げながらだった。
 樫田は、そんな弥生の顔を見やって、鼓動を高鳴らせた。
 普段のさっぱりとした雰囲気は無く、その対極にあるような色香が、彼女の顔には滲んでいた。

「うっ、うううっ、ああっ、はあ、弥生、ちゃん……!」

 感極まって名を口走った樫田に、弥生は目線で問い掛けた。何? と。

「うう、ああぁ……きっ、気持ち……良いっ……!」

 彼が快楽を吐露すると、弥生は一瞬驚いた顔をした。
 その表情は、すぐに艶やかな笑みに変わった。
 樫田への責めが強くなる。
 弥生は、口に含んだ乳首を舌で弾き、ペニスを握る手に力を込めた。
 電流が走ったかの如く、快楽が樫田の身を苛む。
 ビクンッと身体を跳ねさせた彼は、絶頂の予感を認める。

「ううっ、あ、ああ、ああぁっ!」

 あられもない声を上げ、果てへと誘う快感に身を任せる。
 弥生の舌が、乳首を力強く弾くように舐め上げ、同時に亀頭を覆っていた包皮をぬるんっ、と剥いた。
 二点から同時に湧き上がった激しい快感が、樫田を官能の極致へと至らせた。
 ぶびゅっ、びゅるるる!!
 友人のような気さくさで接してくれている少女に、優しく責め上げられて迎える射精は、途方も無く気持ちの良いものだった。
 樫田は目を白黒させて、嬌声を上げている。
 噴き上がった精液は、弥生の頬にまで達していた。
 ゆっくりと起き上がった彼女は、頬を指先で拭いながら、呆然と言った。

「凄い……こんなに飛ぶんだ……」

「はあ、はあ……ご、ごめん、弥生ちゃん……」

「ううん。やっぱり制服は脱いでおいて正解だったね」

「う、うん……」

 そう答えた後、樫田は気恥ずかしそうに目を逸らした。
 弥生はベッドを降りて、ティッシュを取りに向かった。
 まずは自分の頬を拭き、それから樫田へ箱ごと手渡す。
 
 事が済んで、弥生は徐々に落ち着きを取り戻していることを認めた。
 いそいそと後始末をしている樫田を横目に見ながら、考える。
 自分でもどうしてこんな事をしたのか上手く説明を付けられないが、それでも、このまま何事も無かった振りをするのも、おかしな話だろう。
 弥生は、自身の感情を整理することも兼ねて、樫田と話をしようと決めた。
 もう服を着ただろうか、と視線を向ける。
 制服の上は羽織っていたが、下半身は丸出しのままだ。

(……普通、パンツから穿かないかなぁ?)

 顔を背けつつ、弥生は首を傾げた。
 程なくして、樫田の方から、声を掛けてきた。

「弥生ちゃん……?」


6.背徳の悦び

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