FC2ブログ

ぷるんぷるるん

女の子に気持ち良くいじめられるM男向け官能小説公開中。

2.告白タイム

 俺は彼女が何を思っているのかを必死に考えた。
 茜の行動に対して、俺が意外だと感じたのを、彼女は一瞬不思議がった。
 それはつまり、俺に抱き付いたのは茜にとっては理に適う行動なのだろう。
 あの場で俺に抱き付くのが当然と感じるのは、一体どんな人物か。
 
(……同類?)
 
 まさかとは思いながら、俺は仮説立てを進めていった。
 驚きよりも仲間を見つけた喜びが勝って、抱き付いて来たのではないか。
 それなら「意外?」と首を傾げた後の言葉も納得が出来る。
「そうかもね」と彼女は言った。
 自分を変態だと見抜いていなければ、抱き付くなんてあまりにも突飛な行動だと思うのも当然、と納得して出た言葉だったのかも知れない。

(茜が……。茜が、こんなに綺麗で可愛い顔をしていながら、変態だって? 何だよ、それ、無茶苦茶興奮する!)

 俺は自らの立てた仮説に興奮して、萎え掛けていたペニスを再び勃たせた。
 茜の視線が俺の顔と股間の間を何度か往復する。
 勃起した男根を見られることで更に興奮した俺は、勢いのまま彼女に真相を尋ねた。

「すっ、須崎さんも変態なのか?」

「違う」

 あっさりと否定された。「でも」と食い下がる俺に、彼女は首を横に振った。

「先に片付けて」

 茜が首を捻る。その視線を辿った先には、白濁液に汚された彼女の机。俺は「はい」と答えて、制服を穿き直してから、掃除を始めた。
 大量にティッシュを消費して、机の上を綺麗にする。
 ザーメンを拭ったティッシュを教室のゴミ箱に捨てるのは、如何なものかと悩んだが、外に持っていくのも面倒なので、気にせず突っ込んでやった。
 
 その間に、茜は忘れ物を回収したようで「学園を出よう」と言った。
 変態行為の痕跡はすでに残っていないが、試験期間中の校舎をうろうろしているのも、不要な疑いを持たれかねない。
 教師に見つかる前にと、俺たちは教室を後にした。
 
 俺は黙って茜の後に続いた。
 いつになったら事の真相を話してくれるのだろうかと思っている内に、学園から少し離れたところに位置する公園へと辿り着いていた。
 大した広さではないが、まばらに子供の姿があった。
 茜がベンチにちょこんと腰掛ける。
 俺は突っ立ったままで、彼女の姿を見つめた。
 夕日に照らされる華奢な身体には、儚さすら覚えてしまいそうだ。
 ゆっくりと茜が顔を上げる。黒く澄んだ瞳をこちらに向けて言う。

「座ったら?」

 俺は素直にそれに従い、遠慮がちに距離を取って彼女の隣に腰を下ろした。
 再び沈黙が訪れる。
 言葉を交わすこともなく、ただぼんやりとベンチに並んで掛けているのも、茜となら悪くはない。悪くはないが、どうしてこんな状況になったのかが、気になって仕方ない。

「そろそろ、聞いても良いか?」

「……うん」

 茜が首を縦に振る。
 揺れた髪から漂う匂いに、俺は少しムラムラッとしながら訊ねた。
 
「教室で俺が変態だと告げた後、どうして怒ったり、悲鳴を上げたりではなく、抱き付いて来たんだ?」

「あの時の郡山くんが輝いて見えたから」

「えっ!?」

 俺は思わず大声を上げていた。
 公園で遊んでいる子供の数人が、こちらを見て動きを止めている。
 咳払いで誤魔化しつつ、俺は考えてみた。
 輝いていた? そりゃあ、汗とか汁で、テカテカしてはいただろうが、抱き付く理由にはならないだろう。

「私とは正反対だ、って」

 消え入りそうな声音で、ぽつりと彼女が漏らした。
 それを聞き逃さなかった俺は言う。

「いやいや、茜の方がよっぽど輝いてるだろ。神々しいとすら思うね」

「そうかな」

「間違いなくそうだぞ」

「……好きなの?」

「ん? 何を?」

「私のこと」

 突然投げ掛けられたストレートな質問に、俺は言葉を詰まらせた。
 どうして急に告白タイムになったのだ。全然分からない。
 だが、俺が言うべきことは決まっている。

「好きだ。そりゃあ、もう狂おしい程に!」

 実際、ちょっと狂ってる自覚だってあるぞ。
 無人となった校舎に忍び込んで、好きな女の子の写真にキスしながら、机にペニス擦りつけてオナニーするなんて、少しおかしくなければ出来ないことだ。
 茜は俺の言葉を受けて、何かを考えるように黙り込んだ。
 包帯を巻いた左手を口元にやって、宙へと視線を向けている。
 ややして、彼女が口を開く。

「じゃあ付き合おう? 郡山くん」

「は? え……?」

 どうしてそうなるの?
 ひょっとして、これは仕返しなのだろうか。
 変態行為に対する報いとして、俺をぬか喜びさせてやろうという事か?
 茜がそんな悪趣味な企みをするとは考え難いが、素直に喜ぶにはおかしな点が多過ぎる。
 
 俺は彼女の真意を確かめるように、視線を向けた。
 茜は正面を向いていたが、やがて俺の眼差しに気付いたらしい。
 腰を浮かして、俺へと向けて座り直す。
 しばし、俺達は互いにじっと見つめ合う。
 その内に、彼女の表情が僅かばかりの変化を見せた。
 茜は喜怒哀楽を表すのが得意ではない。本人以上にその顔を見ている時間が長い俺で無ければ、それと気付かなかっただろう。彼女は少しだけ悲しげだった。
 慌てた俺は、勢い余って無意味に立ち上がってから言った。

「こっ、こんな俺で良ければ、宜しくお願いします!」

「ん……」

 小さく相槌を打つ。淡白な反応だと思ったが、これまた良く見れば表情が変化している。
 他者にはとてもそうは見えないだろうが、茜は嬉しそうだった。
 俺は喜びを隠し切れずにニヤニヤとした顔でベンチに腰を下ろした。
 疑問は解消されるどころか増えていたが、段々とどうでも良くなってきた。
 茜の恋人になった今、あらゆる問題は些事に過ぎない。
 なんなら、今すぐ空から隕石が降って来て、俺の頭に直撃したって構わない位だ。
 隣に座る彼女をそっと見やる。
 ぱっと見は無表情だが、やはり嬉しそうだ。

(鼻歌とか歌っちゃっても良いんだぜ?)

 そんなことを考えていると、不意に茜は立ち上がった。
 鼻歌どころか熱唱でもするのだろうか。
 馬鹿馬鹿しいことを考える俺に、彼女は言う。

「暗くなる前に帰ろう」

「そうだな。送ってくよ」

 茜がこくんと頷いたのを認めて、俺は歩き出した。
 彼女に先立って帰路を辿っていく。
 しばらく歩いて、冷静さを少し取り戻すと、再び茜の言動への疑問が湧き始めた。そうなるともう、気になって仕方なく、俺は足を止めた。

「なあ、やっぱりもう少し詳しく教えてくれないか、須崎さんが何を思っているのか」

「うん」

 短い返事からは何の感情も伝わって来ない。質問に答えるのが嫌なのか、そうでもないのか、それすら分からない。
 参ったな。俺はそう感じながら、慎重に言葉を選ぶ。

(一番知りたいのは、どうして俺と付き合おうと思ったのか、だが……下手に地雷を踏んで交際を撤回されては大変だ。無難なところから攻めるか……)

「……さっきも聞いた事だけど、いまいち分からなかったんだ。俺が輝いて見えたってどう言うこと?」

 茜はあくまで淡々と静かに答えてくれた。

「あの時……私を蝕む暗い力とは対極に位置する力、外へと向かう明るい力、かな、それが見えた気がしたの」
 
 おっと。
 俺は思わず心のままに声を上げそうになったが、辛うじて喉元に留めた。
 ますます分からない!
 そもそも「私を蝕む暗い力」とは一体なんなのか。中二病って奴なのか?
 ああ、でも大丈夫。それでも茜は世界一の美少女に違いない。俺が保証する。
 衝撃的な発言に対して動揺する心をなだめてから、俺は口を開いた。

「そうか。うん……。ちょっと俺には難しかったが……茜にはそう映ったって事は分かったよ、ありがとう」

「ん……。私からも質問しても良い? 郡山くんの家もこっちなの?」

「いや、俺の家は向こう。反対だな」

 俺は自宅の方角を指してから、何かおかしいと気付いた。
 違和感の正体が分からずに首を捻っていると、茜がそれを言い当ててくれた。

「どうして真っ直ぐ私の家に向かえるの?」

 ああ。そうか。
 ついつい茜を目で追っている内に、自宅まで後をつけてしまった事数回。すっかり道順を覚えてしまっていたが、彼女はそれを知らないのだ。
 不味いな。ストーカーだと勘違いされかねない状況だぞ。
 俺が冷や汗を浮かべていると、茜はぷいっとそっぽを向いた。

「まあ、別に良いけどね」

 それだけ言って、すたすたと歩き出す。
 俺は苦笑いを浮かべて彼女の後を追った。



「もう少しで私の家に着くよ……って、知ってるんだったね」

 茜がそう言ってから、少し経ってからのことだ。
 ふいに彼女が小さく呻き声を漏らして、その場にしゃがみ込んだ。
 慌てて駆け寄ると、左手を押さえて苦しそうにしているではないか。
 茜がいつも左手に包帯を巻いているのを、学生特有の痛いファッションも可愛いよ、などと思っていたが、本当に怪我をしていたのだろうか。

「あ、茜、大丈夫か……?」
 
「少し……休めば……平気……」

 途切れ途切れの返事には、荒っぽい吐息が混じっている。
 本当に辛そうだ。怪我ではないのだろうか。
 俺は彼女の腋に腕を通して、何とか立たせることにした。
 さっさと家まで送って休ませた方が良さそうだと判断したのだ。
 足取りの覚束ない茜を気遣いながら、ゆっくりと家へと向かう。
 まさかストーキングで得た知識がここで役に立つとは思わなかった。
 程なくして、自宅に辿り着く。

「茜、大丈夫か?」

 彼女は熱っぽい呼吸を繰り返しながら、小さく頷いた。
 その顔には、じんわりと汗が滲んで見える。

「あの……郡山くん……お願い……。ベッドまで……運んでくれたら、嬉しい……」

「え? ええ? ま、待って、それは母親にでも頼めば……」

「今……どっちも居ないの……」

「う……。それなら……分かった、手伝うよ」

 訳も分からぬまま交際に至った同級生の自宅に、その日の内に上がり込むのどうかと思ったが、やましい理由ではなく、急を要する事態なのだから、仕方ない。
 まさか玄関の軒下に寝かせておく訳にもいかないし。
 俺は茜の差し出した鍵を受け取り、玄関の扉を開いた。


3.ラブ靴下

スポンサーサイト
[PR]

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

今のところただのラブコメラノベじゃないか!(憤怒)
いじめられるのを期待してます

| URL | 2016-09-17(Sat)04:12 [編集]